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育児・介護休業等に関する規則の規定例が公表 規程の見直しをされていますか?

少子高齢化が急速に進行する中で、出産・育児等による労働者の離職を防ぎ、希望に応じて男女ともに仕事と育児等を両立できる社会を実現することが重要な課題となっています。令和3年の育児・介護休業法の改正では、特に男性の育児休業の取得促進に必要な内容を盛り込んでいます。また、現在、介護を理由として離職する方が毎年約10万人いると言われています。政府としては、一億総活躍社会を実現するため、必要な介護サービスの確保を図るとともに、働く環境の改善や、家族への支援を行うことで、2020年代初頭までに、介護離職者をなくすことを目指しています。

そのため、令和3年6月に育児・介護休業法が改正され、令和4年4月1日から段階的に施行されます。この改正により、子の出生直後の時期における柔軟な育児休業の枠組みの創設、育児休業を取得しやすい雇用環境整備及び労働者に対する個別の周知・意向確認の措置の義務付け、育児休業の分割取得、育児休業の取得の状況の公表の義務付け、有期雇用労働者の育児・介護休業取得要件の緩和など、法律で定める制度はさらに充実したものとなります。

なお、育児や介護を行う労働者が「子の看護休暇」や「介護休暇」を柔軟に取得することができるよう、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」等が改正され、令和3年1月1日から「子の看護休暇」及び「介護休暇」が時間単位で取得できるようになっています。

下記に就業規則における育児・介護休業法の取扱いを踏まえた育児・介護休業等に関するポイントについて簡単に解説します。事業所における就業規則等の整備にお役立てください。

■ポイント1

育児・介護休業(出生時育児休業含む。以下同じ。)、子の看護休暇、介護休暇、育児・介護のための所定外労働、時間外労働及び深夜業の制限並びに所定労働時間の短縮措置等(以下において「育児・介護休業等」といいます。)について、就業規則に記載してください。

1:育児・介護休業、子の看護休暇、介護休暇、育児・介護のための所定外労働、時間外労働及び深夜業の制限については、法律上の要件を満たす労働者が適正に申し出ることにより休業等の法的効果が生ずるものですが、各事業所においてあらかじめ制度を導入し、就業規則に記載する必要があります(子の養育又は家族の介護を行い、又は行うこととなる労働者の職業生活と家庭生活との両立が図られるようにするために事業主が講ずべき措置等に関する指針(平成21年厚生労働省告示第509号。以下「指針」といいます。))。

また、育児・介護のための所定労働時間の短縮措置等については、育児・介護休業法及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号。以下「則」といいます。)に基づき、各事業所において制度を導入し就業規則に記載する必要があります。

2:労働基準法では就業規則の作成に際し、第89条第1号から第3号までに定められている事項(始業・終業の時刻、休日、休暇、賃金、昇給、退職等に関する、いわゆる絶対的必要記載事項)について必ず記載しなければならないとしています。

(1)育児・介護休業法による育児・介護休業、子の看護休暇及び介護休暇もこの「休暇」に該当することから、 就業規則に、

①付与要件(対象となる労働者の範囲等)

②取得に必要な手続

③期間

について記載する必要があります。

(2)賃金に関する事項については、

①育児・介護休業期間、子の看護休暇及び介護休暇中の賃金の支払の有無

②育児・介護休業期間、子の看護休暇及び介護休暇中並びに所定労働時間の短縮措置等が講じられた期間中に通常の就労時と異なる賃金が支払われる場合には、

aその決定、計算及びその支払方法

b賃金の締切り及び支払時期

について記載する必要があります。

(3)育児・介護休業法による短時間勤務の制度、始業又は終業の時刻を繰り上げ又は繰り下げる制度(時差出勤の制度)等については、始業及び終業の時刻等について記載する必要があります。

3:労働基準法第89条第3号の2から第10号までに定められている事項(退職手当、賞与等臨時の賃金、職業訓練等の定め及びその他労働者のすべてに適用される定め)は、その定めをする場合においては就業規則に記載しなければならないいわゆる相対的必要記載事項ですから、育児・介護休業期間中の教育訓練や賞与等臨時の賃金等について定めをする場合には、それらに関する事項を就業規則に記載する必要があります。

4:賃金、退職金又は賞与の算定に当たり、休業等により労務を提供しなかった期間を働かなかったものとして取り扱うこと(※)は不利益な取扱いに該当しません。

※育児・介護休業や子の看護休暇、介護休暇を取得した日を無給とすること、所定労働時間の短縮措置により短縮された時間分を減給すること、退職金や賞与の算定に当たり現に勤務した日数を考慮する場合に休業をした期間を日割りで算定対象期間から控除すること、などがこれに当たります。

一方、休業等により労務を提供しなかった期間を超えて働かなかったものとして取り扱うことは、「不利益取扱い」に該当し、育児・介護休業法違反となりますので、制度導入に当たっては留意してください(指針)。

■ポイント2

育児・介護休業、子の看護休暇、介護休暇、育児・介護のための所定外労働、時間外労働及び深夜業の制限について、育児・介護休業法の条件を下回る、より厳しい条件を設けた取り決めをした就業規則の当該部分は無効と解されます。

育児・介護休業法に示された育児・介護休業、子の看護休暇、介護休暇、育児・介護のための所定外労働、時間外労働及び深夜業の制限の制度は、労働者の権利としての最低基準を定めたものです。したがって、これらの制度に関して、育児・介護休業法の内容を上回るような制度を設けることは自由であり、むしろ、事業主に対して、そのような努力が求められています。しかし、逆に、厳しい条件を設けることによって育児・介護休業法に定められた最低基準を下回るような制度を設けることは許されず、このような取り決めをした就業規則の当該部分は無効と解されます。

■ポイント3

育児・介護休業等に関して必要な事項を就業規則に記載した際には、これを所轄の労働基準監督署長に届け出る必要があります。

労働基準法においては、常時10人以上の労働者を使用している事業所において就業規則を作成又は変更した場合にこれを所轄の労働基準監督署長に届け出ることを定めています。したがって、育児・介護休業等に関する規定を就業規則に記載し、又は記載している内容を変更した際には、その就業規則を所轄の労働基準監督署長に届け出る必要があります。

なお、育児・介護休業等に関する事項を、統一的に就業規則本体中におさめることは困難な場合もあり、また、就業規則があまり大部になることは労働者にとっても不便ですから、これらに関する事項を別規則にすることも一つの方法です。ただし、別規則にした場合であっても就業規則であることに変わりはありませんから、その作成・変更の際には、所轄の労働基準監督署長に届け出なければなりません。

■育児・介護休業等に関する規則の規定例

https://www.mhlw.go.jp/content/11909000/04.pdf

規程例は51ページあり、ケース別に解説とともに規程例が掲載されています。また、社内様式集として「(出生時)育児休業申出書」「〔(出生時)育児・介護〕休業取扱通知書」「〔(出生時)育児休業・育児のための所定外労働制限・育児のための時間外労働制限・育児のための深夜業制限・育児短時間勤務〕対象児出生届」「〔(出生時)育児・介護〕休業期間変更申出書」「育児目的休暇取得申出書」など20種類の様式例や、育児・介護休業等に関する労使協定の例、個別周知の参考様式などがありますので、制度整備のためにぜひ活用してみてはいかがでしょうか。

詳しくは、こちらをご覧ください。

参照ホームページ[厚生労働省]

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/000103533.html

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